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運送 / BtoB Webと信頼

運送会社は、Webで
「選べる会社」だと確かめられている。

Nest Lab運送 / BtoB Webと信頼2026.07.03出典6件

BtoB決裁者の84%は営業に会う前に情報へ到達している

新しい荷主を開拓するときも、人を採用するときも、運送・物流会社の入口には同じ関門があります。相手は発注や応募の前に、まず会社のWebサイトを見る——ということです。BtoBの決裁者の84%は営業担当に会う前に購買を決める情報へ到達し、その検討では提供企業のWebサイトが主要な情報源の一つになっています。実績・対応エリア・車両・許可といった「任せて大丈夫か」を確かめる材料が載っていなければ、比較の候補にすら上がりません。輸送能力の不足が現実味を帯びるいま、その現在地を国内データで整理します。

荷主は、あなたに会う前に「調べ終えて」いる。

BtoBの取引では、買い手は営業に会う前にほぼ独力で情報を集めています。決裁者を対象にした調査では、84%が「営業担当と接触する前に、購買を決定づける情報に触れていた」と回答。さらに、購買を決めた情報源は営業との商談・問い合わせ以外が67%を占めました。荷主が物流パートナーを探すときも同じで、問い合わせの電話が鳴る前に、候補を絞り込む作業はWeb上で進んでいます。

84%

BtoBの決裁者が「営業担当と接触する前」に、購買を決定づける情報に到達している

出典:シンクパートナーズ(wib)「BtoB購買行動に関する調査」(2024/2・n=500・決裁者対象/PR TIMES)prtimes.jp

では、その情報収集で何が見られているのか。国内調査では、製品・サービスの検討段階で使う情報源として各種Webメディアが49.3%、続いて提供企業のWebサイトが35.4%。雑誌・専門誌(31.1%)や展示会(25.7%)を上回りました。運送業に置き換えれば、業界メディアや比較サイトで名前を知り、最終的に「その会社の公式サイト」で実態を確かめるという流れです。ここで会社の姿が見えなければ、検討はそこで止まります。

BtoB検討段階で使われる情報源(複数回答)

各種Webメディア49.3%
提供企業のWebサイト35.4%
雑誌/専門誌31.1%
展示会25.7%

出典:ITコミュニケーションズ/B2Bマーケティング 共同調査「BtoB商材の購買行動に関する実態調査レポート2025」(2025/5・n=517) atpress.ne.jp

運送会社が「候補に残るか・外されるか」は、営業が話し始める前に、荷主がWebサイトを見た時点で大方決まっている。

「サイトがある」は当たり前。差は"中身"でつく。

ここで前提を確認しておきます。Webサイトを持っていること自体は、もはや当たり前です。総務省の調査によると、自社のホームページを開設している企業の割合は93.2%。ほぼすべての会社がサイトを持っています。だからこそ「ある/ない」では差がつかず、差がつくのは載っている中身と、その鮮度です。運送業の発注前確認でいえば、対応エリア・保有車両・取扱貨物・営業所・運送業の許可番号・荷主実績といった情報が、探して見つかる状態になっているかどうかです。

93.2%

自社のホームページを開設している国内企業の割合。サイトを持つこと自体は前提になっている

出典:総務省「令和6年 通信利用動向調査報告書(企業編)」(公式/2026-07-07閲覧)soumu.go.jp

そして、更新されていない・情報が薄いサイトは、静かに信頼を削ります。中小企業経営者を対象にした調査では、更新されていないホームページに対し「営業しているか不安になる」が49.8%、「情報が正しいのか不安になる」が35.3%、「迅速な対応ができないように見える」が33.4%と回答。そして「取引や付き合いをしようと思わない」が32.6%——約3人に1人は、サイトの印象だけで取引の検討から降りています。荷物を託す相手を探す荷主なら、この不安はより強く働きます。

更新されていない会社サイトに、経営者が抱く印象(複数回答)

営業しているか不安になる49.8%
情報が正しいのか不安になる35.3%
迅速な対応ができないように見える33.4%
取引や付き合いをしようと思わない32.6%

出典:株式会社プラスト「ホームページの重要性に関する調査」(2020/9・n=1,127・中小企業経営者/PR TIMES) prtimes.jp

採用でも、同じサイトが見られている。

会社サイトが土台になるのは、荷主開拓だけではありません。運送・物流はいま、人が採れない業種の代表格です。帝国データバンクの調査(2025年1月)によると、正社員が「不足している」と感じている企業は運輸・倉庫で66.4%。全業種の中でも上位で、現場の担い手が埋まっていません。求職者の多くは応募前に会社を調べており、そのとき最初に開くのが会社のWebサイトです。

66.4%

正社員が「不足している」と感じている運輸・倉庫業の企業割合(全業種でも上位)

出典:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2025年1月)」(2025/2・有効回答1万1,014社)tdb.co.jp

荷主にとっての「任せて大丈夫か」と、求職者にとっての「働いて大丈夫か」は、確かめる場所が同じです。仕事内容・車両・拠点・安全への取り組み・働く人の様子——これらが会社サイトに整理されていれば、荷主開拓と採用の両方に効きます。逆に情報が古いまま放置されたサイトは、両方の入口で候補から外れる理由になります。会社サイトは、営業と採用に共通する「信頼の土台」だと言えます。

「運べない」時代に、選ばれる側でいるために。

この土台づくりが急がれる背景には、業界全体の構造変化があります。2024年4月からトラックドライバーの時間外労働に年960時間の上限規制が適用され(物流の2024年問題)、対策を講じない場合、営業用トラックの輸送能力は2024年度に約14.2%、2030年度には約34.1%不足すると試算されています。運べる量が細っていくなかで、荷主は「安定して任せられる運送会社」をより慎重に選び、運送会社は「働き続けたいと思える職場」として人に選ばれる必要があります。その選別の入口が、Webサイトです。

対策を講じない場合の営業用トラック輸送能力の不足見込み

2024年度14.2%不足
2030年度34.1%不足

出典:国土交通省「持続可能な物流の実現に向けた検討会」試算(NX総合研究所推計)/全日本トラック協会「物流の2024年問題」 jta.or.jp

データを一本の線でつなぐと、運送・物流会社のWebサイトが担う役割は明確です。①荷主も求職者も、接触の前にWebで会社を確かめ(84%・35.4%)、②サイトの有無ではなく中身と鮮度で判断され(93.2%・不安の各割合)、③輸送能力が細るなかで選別はより厳しくなる(14.2%→34.1%)。だからこそ、次の優先順位で整えることが、荷主開拓と採用の両方に効いてきます。

  1. 「任せられる根拠」を載せる——対応エリア・保有車両・取扱貨物・営業所・運送業の許可番号を、探さなくても分かる形で明記する。
  2. 実績と安全への取り組みを見せる——主要な荷主業種・取引年数・事故防止や点検の体制など、「安定して運べる会社」の証拠を具体的に示す。
  3. 採用情報を同じ深さで用意する——仕事内容・車両・勤務体系・働く人の様子を載せ、荷主向けと求職者向けの両方の目に応える。
  4. 情報の鮮度を保つ——古い情報は不安に直結する。連絡先・拠点・実績を定期的に見直し、更新されている状態を保つ。
  5. 安心して見られる状態にする——スマホで読みやすく、問い合わせ経路が分かりやすいなど、最初の数十秒で信頼される見せ方を整える。

荷主開拓も採用も、始まりは「調べられること」です。会社サイトは名刺代わりの飾りではなく、選ばれるかどうかが決まる最初の接点。ここまでのデータが示すとおり、その土台を整えることは、運べる量が問われるこれからの時代に、選ばれる側でい続けるための投資です。

Sources / 出典

  1. シンクパートナーズ(wib)「BtoB購買行動に関する調査」(2024/2発表・n=500・決裁者対象・営業接触前に84%が購買決定情報へ到達/営業以外が67%/PR TIMES・2026-07-07閲覧) — https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000064133.html
  2. ITコミュニケーションズ/B2Bマーケティング 共同調査「BtoB商材の購買行動に関する実態調査レポート2025」(2025/5発表・n=517・各種Webメディア49.3%/提供企業のWebサイト35.4%/@Press・2026-07-07閲覧) — https://www.atpress.ne.jp/news/442688
  3. 総務省「令和6年 通信利用動向調査報告書(企業編)」(公式・ホームページ開設率93.2%/2026-07-07閲覧) — https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/pdf/HR202400_002.pdf
  4. 株式会社プラスト「ホームページの重要性に関する調査」(2020/9発表・n=1,127・中小企業経営者・更新なしで「営業しているか不安」49.8%/「取引しようと思わない」32.6%ほか/PR TIMES・2026-07-07閲覧) — https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000049109.html
  5. 帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2025年1月)」(2025/2発表・有効回答1万1,014社・運輸・倉庫の正社員不足66.4%/2026-07-07閲覧) — https://www.tdb.co.jp/report/economic/20250221-laborshortage202501/
  6. 全日本トラック協会「知っていますか?物流の2024年問題」/国土交通省「持続可能な物流の実現に向けた検討会」試算(NX総合研究所推計・960時間規制/輸送能力2024年度14.2%・2030年度34.1%不足・2026-07-07閲覧) — https://jta.or.jp/logistics2024-lp/

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