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不動産 / 会社の選ばれ方

物件はポータルで探す。でも“会社”は、
口コミと自社ホームページで選ばれている。

Nest Lab不動産 / 会社の選ばれ方2026.07.10出典1件

ポータルサイト以外で使われるものの1位は不動産会社の自社ホームページ38.6%

部屋探し・住み替えの入口がポータルサイトであることは、いまや前提です。しかし、不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)の2025年版利用者アンケートは、その先で起きていることを示しています。ポータル以外で使われるものの1位は「不動産会社の自社ホームページ」38.6%。不動産会社を選ぶポイントでは「写真の点数が多い」が74.3%で最多、「口コミ情報」は29.9%に増加して「特に重視する」では2位に入り、一方で「店舗がアクセスしやすい場所にある」は2年連続の減少。そして満足だった対応の1位は「レスポンスが早かった」71.5%です。物件はポータルで探されても、“どの会社に任せるか”は口コミと自社ホームページで確かめられている——本記事ではこの構造を、RSCの調査データで整理します。

物件と一緒に、「会社」も比較されている。

まず前提として、お客様は1社に決め打ちで問い合わせるわけではありません。RSCの2025年版調査では、契約までに問い合わせた不動産会社は平均3.5社。賃貸に限ると平均3.3社で2015年以降最多となり、「5社以上」に問い合わせた人も21.0%います(実際に訪問したのは平均2.5社。※契約者への設問は回答144名=賃貸81・売買63の小規模なもので、傾向として読む必要があります)。ポータルで物件を見比べる過程で、その物件を扱う「会社」も並べて比較されている、ということです。

では、ポータルの外では何が見られているのか。同調査で「物件探しの際にポータルサイト以外で利用したもの」を尋ねると、1位は「不動産会社の自社ホームページ」38.6%でした(賃貸32.6%・売買46.3%)。2位はSNSの26.3%、3位はネット上の口コミの24.1%。物件はポータルで探しつつ、会社そのものは自社ホームページ・SNS・口コミで見られています。

38.6%

物件探しでポータルサイト以外に利用したものの1位「不動産会社の自社ホームページ」(賃貸32.6%・売買46.3%)

出典:RSC「2025年版 不動産情報サイト利用者意識アンケート」(2025/10公表)rsc-web.jp

物件探しでポータルサイト以外に利用したもの(上位3つ)

不動産会社の自社HP38.6%
SNS26.3%
ネット上の口コミ24.1%

出典:RSC「2025年版 不動産情報サイト利用者意識アンケート」(2025/10公表) rsc-web.jp

自社ホームページは「使われる」だけでなく、「信頼される」場所でもあります。同調査で信頼できると思う情報源を尋ねた設問でも、「不動産会社の自社ホームページ」は2位の23.1%(売買では30.6%)。特に金額の大きい売買では、会社の姿を自社ホームページで確かめてから動く傾向がはっきり出ています。

会社選びの決め手は「写真」と「口コミ」。立地は2年連続減。

次に、不動産会社を選ぶポイントです。同調査で最多だったのは「写真の点数が多い」74.3%。店構えや看板より先に、画面の中でどれだけ物件の様子が分かるかが、会社への評価に直結しています。写真の少ない掲載は、それだけで比較の土俵から外れやすいということです。

74.3%

不動産会社を選ぶポイントの1位「写真の点数が多い」

出典:RSC「2025年版 不動産情報サイト利用者意識アンケート」(2025/10公表)rsc-web.jp

そして伸びているのが口コミです。「口コミ情報」を挙げた人は29.9%で、前年の23.8%から増加。この選択肢は2024年版で新設されたばかりですが、2年目にして早くも約3割に達しました。さらに「特に重視するポイント」を1つだけ選ぶ設問では、口コミ情報が9.7%で2位。会社選びの判断材料として、他人の評価が急速に存在感を増しています。

29.9%

不動産会社を選ぶポイント「口コミ情報」(前年23.8%から増加・「特に重視する」では9.7%で2位)

出典:RSC「2025年版 不動産情報サイト利用者意識アンケート」(2025/10公表)rsc-web.jp

対照的に下がっているのが、店舗の立地です。「店舗がアクセスしやすい場所にある」を挙げた人は、前回の41.4%から今回31.3%へと2年連続で減少しました。駅前の一等地に店を構えることの意味が消えたわけではありませんが、会社選びの比重は「店がどこにあるか」から「画面の中で何が分かるか」へ移りつつあります。

「店舗がアクセスしやすい場所にある」を選んだ人の推移(2年連続減)

前回調査41.4%
今回調査(2025年版)31.3%

出典:RSC「2025年版 不動産情報サイト利用者意識アンケート」(2025/10公表) rsc-web.jp

物件はポータルで探し、気になった会社は口コミと自社ホームページで確かめる。店舗の場所より、画面の中の情報——会社の「選ばれ方」は、そう変わりつつあると読み取れます。

最後の決め手は、レスポンスの速さ。

口コミと自社ホームページで候補に残ったあと、印象を決めるのは問い合わせへの対応です。同調査で「不動産会社の対応で満足だったこと」を尋ねると、1位は「レスポンスが早かった」71.5%。賃貸で67.9%、売買では76.2%にのぼります。平均3.5社を比較しているお客様にとって、返事の速い会社とそうでない会社の差は、そのまま検討順位の差になります。

71.5%

不動産会社の対応で満足だったことの1位「レスポンスが早かった」(賃貸67.9%・売買76.2%)

出典:RSC「2025年版 不動産情報サイト利用者意識アンケート」(2025/10公表)rsc-web.jp

つまり選ばれるまでの流れはこうです。ポータルで物件が見つかる→写真の充実度で会社の第一印象が決まる→口コミと自社ホームページで会社が確かめられる→問い合わせへのレスポンスで最終的な信頼が決まる。ポータルへの掲載は入口にすぎず、その後の各段階に「会社としての備え」が問われています。

対策の優先順位——「会社を確かめられる場所」から整える。

ここまでのデータを踏まえると、不動産会社が最初に手をつけるべきは、ポータル掲載の外側——お客様が会社を確かめにくる場所を整えることです。データからの示唆として、優先順位を整理します。

  1. 自社ホームページを「会社を確かめる場所」として整える。ポータル以外で使われるものの1位(38.6%)であり、信頼できる情報源としても2位(23.1%)。会社概要・スタッフ・取扱物件・問い合わせ導線を、最新の状態で分かりやすく。
  2. 物件写真の点数を増やす。会社選びの最多ポイント(74.3%)。間取り図だけでなく、室内・水回り・共用部・周辺まで、現地に行かなくても様子が分かる掲載を標準にする。
  3. 口コミを育て、返信する。口コミ情報は29.9%に増加し「特に重視」でも2位。接客後に感想をいただける導線をつくり、良い声にも指摘にも丁寧に応じる。返信は、これから比較する見込み客への説明になる。
  4. 問い合わせへの一次レスポンスを速くする。満足だった対応の1位(71.5%)。自動返信や担当割りの仕組みで、「最初の返事までの時間」を組織として管理する。
  5. 社名で検索されたときの見え方を点検する。ポータルで会社名を知ったお客様が名前で検索し、口コミと自社ホームページで確かめる——調査結果からは、そうした動きがうかがえます。自社ホームページ・口コミ・ポータル上の情報が食い違っていないか、定期的に確認する。

要点はシンプルです。物件はポータルで探されても、会社は口コミと自社ホームページで確かめられ、レスポンスの速さで信頼が決まる。ならば整えるべきは、その「確かめられる場所」と「応える体制」です。これは特別な施策ではなく、いま比較の土俵に乗っているはずのお客様を取りこぼさないための、基本の整備です。

Sources / 出典

  1. 不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)「2025年版 不動産情報サイト利用者意識アンケート」(2025/10/27公表・ポータルサイト以外で利用したもの1位「不動産会社の自社ホームページ」38.6%=賃貸32.6%・売買46.3%/2位SNS26.3%/3位ネット上の口コミ24.1%/不動産会社を選ぶポイント1位「写真の点数が多い」74.3%・「口コミ情報」29.9%=前年23.8%・「特に重視する」では9.7%で2位・「店舗がアクセスしやすい場所にある」41.4%→31.3%と2年連続減/満足だった対応1位「レスポンスが早かった」71.5%=賃貸67.9%・売買76.2%/信頼できる情報源2位「自社ホームページ」23.1%=売買30.6%/契約までの問い合わせ平均3.5社・賃貸3.3社は2015年以降最多・5社以上21.0%・訪問平均2.5社=契約者設問はn=144(賃貸81・売買63)の小標本・2026-07-10閲覧) — https://www.rsc-web.jp/webkanri/kanri/wp-content/uploads/2025/10/251027.pdf

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