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SNS / 中の人

フォローされるのは、
お店ではなく「人」。

Nest LabSNS / 中の人2026.06.23出典6件

働く人がその企業について発信すると、72%が企業に絆を感じる(海外調査)

新商品のお知らせ、営業時間の変更、キャンペーン告知——放っておくと、企業アカウントは「掲示板」になります。でも、人がSNSでフォローし続けたいのは、無機質な看板ではありません。データを見ると、企業アカウントは「人の投稿」を通じて見つかり、フォローの後に「好き」が育ち、「働く人」が見えるほど絆が深くなる——そんな構造が浮かび上がります。いわゆる「中の人」運用(担当者の人柄が見える運用)を、数字で考えます。

2人に1人が、企業アカウントをフォローしている。

まず前提から。国内の大規模調査(n=4,409)では、X(旧Twitter)ユーザーの54.3%が企業公式アカウントをフォローしています。企業アカウントは一部のマニアのものではなく、2人に1人が使う「お店との接点」です。そして注目すべきはフォローのきっかけ。最多は「キャンペーン」(59.5%)ですが、「一般人の投稿やリツイートを見て」が35.5%——約3人に1人は、企業自身の宣伝ではなく「人」の投稿を経由してお店のアカウントにたどり着いています。

54.3%

X(旧Twitter)ユーザーのうち、企業公式アカウントをフォローしている人

出典:アライドアーキテクツ「2021年度 Twitter企業公式アカウントの利用実態調査」(2020/12・n=4,409)aainc.co.jp

入口は「お得」。でもフォローの先で、「好き」が育つ。

フォローする目的の最多は「新情報やクーポン等のお得な情報」(46.9%)で、「そのブランドが好きだから」は25.0%。入口は確かに「お得」です。しかし本当の価値はフォローの後に生まれます。フォロワーの48.1%が「そのブランドやお店に詳しくなった」、39.2%が「より好きになった」、31.5%が「利用が増えた」と答えているのです。フォローは告知の配信先リストではなく、お客様が「ファン」に育っていく関係の入口。だからこそ、そこで「何を見せるか」が問われます。

企業アカウントをフォローした後、何が起きるか

ブランドやお店に詳しくなった48.1%
より好きになった39.2%
利用が増えた31.5%

出典:アライドアーキテクツ「2021年度 Twitter企業公式アカウントの利用実態調査」(2020/12・n=4,409) aainc.co.jp

「働く人」が見えると、絆が売上に変わる。

では、「好き」を育てるのは何か。海外(参考)のデータがヒントをくれます。米国の消費者調査では、働く人(従業員)がその企業についてネット上で発信していると、72%が企業に絆(つながり)を感じると回答。経営者・トップが自らSNSで発信している場合も70%が「より企業とのつながりを感じる」と答えています。そしてこの「絆」は感情論で終わりません。同調査では、つながりを感じる企業なら「競合よりそちらを選んで買う」が76%、「支出額を増やす」が57%。顔の見える発信は、そのまま選ばれる理由になるのです。

72%

働く人がその企業についてネット上で発信していると、企業に絆を感じる(海外・参考)

出典:Sprout Social「#BrandsGetReal」(2018/11・n=1,013・米国/2026-06-23閲覧)sproutsocial.com

「何を売っているか」は公式サイトを見れば分かる。「誰が売っているか」は、SNSでしか伝わらない。小さなお店ほど、この差別化は大手には真似できない武器になります。

ただし、求められているのは「雑談」ではない。

ここで大事な注意点があります。国内の大規模調査(2025年・n=7,246)では、企業SNSで「不要」と感じる情報の1位が「運用担当者(中の人)の個人的な発信」で40.7%でした。フォロー解除の理由を見ても、最多は「新情報やセール情報が少ない」(37.2%)で、「企業の人となりが分かる日々の何気ない投稿が多いから」(17.3%)は「少ないから」(10.5%)を上回ります。つまり、お客様の役に立たない「中の人の私的な雑談」は、出せば出すほど逆効果。同じ調査で、「SNS活用が上手な企業には好印象を持つ」は33.8%——評価されるのは「人間味そのもの」ではなく、役立つ情報を、体温のある言葉と顔で届ける運用です。

「人間味」は出しすぎると逆効果になる

「中の人の個人的な発信」は不要40.7%
解除理由:人となり投稿が「多い」17.3%
解除理由:人となり投稿が「少ない」10.5%

出典:メンバーズ「SNS利用実態調査2025」(2025/5・n=7,246) prtimes.jp/アライドアーキテクツ(2020/12) aainc.co.jp

「人を出す」とは、私生活を晒すことではありません。お客様に役立つ情報を、その道のプロである「あなた」の言葉で語ること。主役はあくまでお客様、人柄は味付けです。

小さなお店の「中の人」運用、はじめの3ステップ。

企業側の現実も見ておきましょう。全国4,947社への調査では、SNSを運用していない企業が54.8%(大企業でも53.1%が未運用)。さらに運用している企業でも29.3%は「特に効果は得られなかった」と答えています。効果を出した企業の最多は「会社のイメージが向上した」(32.2%)——つまりSNSは「なんとなく運用」では効かず、設計すれば半数以上の未運用組に差をつけられる領域です。データを踏まえた始め方は、この3つ。

① 語り手を決める(キャラ設定)——誰が話すのか(店主・スタッフ)、一人称、語り口をひとつ決めて固定します。書く人が替わっても「声」がぶれないことが、人格として認識される条件です。② 無理のない頻度で止めない——毎日3投稿の雑談より、週数回でも役立つ情報を続ける方が上。前述の通り、フォロー解除の最多理由は投稿の量ではなく「新情報やセール情報が少ない」=役立つ中身の不足でした。③ NGの線引きを先に決める——政治・宗教・時事への私見、お客様の内輪ネタ、私的すぎる日常は最初から出さないと決める。出すのは「仕事にまつわる人間味」——仕込みの風景、商品の裏話、おすすめする理由、お客様への返信の丁寧さです。

「人」を見せる部分はあなたにしかできない仕事、告知やお得情報の定期配信は仕組みの仕事。画像を入れるだけでAIが投稿文を作り、複数SNSへ自動配信する仕組みに「土台の発信」を任せれば、あなたは週に数回、「中の人」としての一言に集中できます。お店の看板に、顔と声を。それが「選ばれる」への最短距離です。

Sources / 出典

  1. アライドアーキテクツ「2021年度『Twitter企業公式アカウント』の利用実態を調査」(2020/12・n=4,409・フォロー54.3%/きっかけ・一般人の投稿35.5%/より好きに39.2%・利用増31.5%) — https://www.aainc.co.jp/news-release/2021/02193.html
  2. アライドアーキテクツ echoes「【2021年最新版】企業公式アカウント利用実態調査」(同調査の詳報・解除理由 セール情報少ない37.2%/人となり投稿 多い17.3%・少ない10.5%) — https://service.aainc.co.jp/product/echoes/voices/0040
  3. メンバーズ「SNS利用実態調査2025」(2025/5・n=7,246・不要な情報1位=中の人の個人的な発信40.7%/活用が上手なら好印象33.8%) — https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000142993.html
  4. MarkeZine「生活者の40.7%が企業SNS『中の人』発信を不要と回答」(2025/8・二次) — https://markezine.jp/news/detail/49660
  5. Sprout Social「#BrandsGetReal: What consumers want from brands in a divided society」(2018/11・n=1,013・米国・海外/参考・従業員発信で絆72%/CEO発信70%/競合より購入76%/支出増57%・2026-06-23閲覧) — https://sproutsocial.com/insights/data/social-media-connection/
  6. 東京商工リサーチ「2023年『企業のSNS運用に関するアンケート』調査」(2023/8・n=4,947社・未運用54.8%/効果なし29.3%/イメージ向上32.2%) — https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1197920_1527.html

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