Nest Lab編集長の佐々木です。実績を「何%上がった」「何倍になった」と、数字で語ることもできます。実際、私たちにもたくさんの数字があります。でも、それだけでいいのだろうかと、私はずっと考えてきました。連載の締めくくりに、その話をさせてください。
数字には力があります。わかりやすくて、説得力があって、一目で伝わる。だから私たちも、客観的なデータを大切にしていますし、このメディアもデータが土台です。
けれど、数字だけで実績を語ると、一番肝心なところが抜け落ちてしまうことがあります。「で、結局そのお店は、どう良くなったの?」——その問いに、数字は意外と答えてくれません。「問い合わせ2倍」と言われても、その裏で店主さんがどんな表情をしているかは、見えてこないのです。
私たちが本当にお伝えしたいのは、こういうことです。「予約が増えない」とうつむいていた店主さんが、「問い合わせの中身が具体的になってきた」と顔を上げる。「何を発信すればいいか分からない」と悩んでいた方が、迷いなく投稿できるようになる。その「状態の変化」こそが、私たちの仕事の手応えです。
だから私たちは、実績のページで、数字そのものではなくお客様の声と「どう状態が変わったか」を大切にお見せすることにしました。数字を軽んじているのではありません。その奥に、ちゃんと「人」がいることを、いつも真ん中に置いておきたいのです。
私たちが見ているのは、数字の上がり下がりではありません。その向こうにいる、人の表情です。
客観データを扱うメディアだからこそ、私たちは最後にいつも「人」へ立ち返ります。データは手段、目的は、その向こうにいる人の状態が良くなること。お店にとってのお客様も、私たちにとってのお店も、結局はひとりの「人」です。
6回にわたってお付き合いいただき、ありがとうございました。この連載は、ここで一区切りです。でも、絆コラムが終わるわけではありません。これからは折にふれて、日々の風景や、その時々に感じたことを、気ままに綴っていきます。Nest Labは、これからも数字とまっすぐ向き合いながら、その先にいる人を真ん中に置き続けます。データの力を借りて、お店とお客様の「絆」を育てる。その姿勢だけは、何があっても変えません。これからも、どうぞよろしくお願いします。