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宿泊 / クチコミと地図

宿は、予約サイトの前に
「地図とクチコミ」で選ばれている。

Nest Lab宿泊 / クチコミと地図2026.07.10出典4件

宿泊予約で口コミを参考にする人は約91%

2025年、旅館の客室稼働率は38.4%(速報値)。部屋の6割以上が空いている計算です。一方で、お客様が宿を選ぶ入口は静かに変わっています。宿泊予約で口コミを「参考にする」人は約91%。宿の写真が予約の意思に影響する人も90%以上。地図アプリ利用者1,000人のうち937人(93.7%)がGoogleマップを使い、20代では旅行情報の入手先にInstagramを挙げる人が49.1%にのぼります。つまり宿は、予約サイトの画面に並ぶ前に、SNSと地図の上で見つけられ、クチコミと写真で比べられている——本記事では、この「予約サイトの手前」にある入口を、実在の調査データで整理します。

宿との出会いは、予約サイトの「外」でも起きている。

まず、旅行者が旅の情報をどこから得ているかです。楽天インサイトが全国1,000人に行った「旅行に関する調査」(2025年4月公表)では、旅行に関する情報の入手先は「旅行予約サイト」28.4%に対し、「Instagram」26.4%・「動画サイト」24.6%と、SNS・動画がほぼ横並びで続きました。予約サイトは「予約する場所」として使われていても、宿と「出会う場所」はもう一つではない、ということです。

旅行に関する情報の入手先(全体・複数回答)

旅行予約サイト28.4%
Instagram26.4%
動画サイト24.6%

出典:楽天インサイト「旅行に関する調査」(2025/4/25公表・n=1,000) insight.rakuten.co.jp

世代を分けると、この変化はさらにはっきりします。同じ調査で、20代が旅行情報の入手先に「Instagram」を挙げた割合は49.1%。全体(26.4%)のほぼ2倍です。若い世代の旅は、検索窓や予約サイトではなく、SNSで見かけた景色や宿から始まっています。

49.1%

20代が旅行情報の入手先に「Instagram」を挙げた割合(全体では26.4%)

出典:楽天インサイト「旅行に関する調査」(2025/4/25公表・n=1,000)insight.rakuten.co.jp

地図の上でも、宿は探され、比べられている。

行き先や周辺を確かめるとき、多くの人が開くのは地図アプリです。ソーシャルデータバンクの「地図アプリに関するアンケート調査2024」(2024年3月公表)では、地図アプリ利用者1,000人のうち937人(93.7%)がGoogleマップを利用していました。地図は事実上、Googleマップが標準になっています。

93.7%

地図アプリ利用者1,000人のうち、Googleマップを使う人の割合(937人)

出典:ソーシャルデータバンク「地図アプリに関するアンケート調査2024」(2024/3公表・n=1,000)linestep.jp

この調査は宿泊に限らず、業種を問わず地図アプリの使われ方を尋ねた一般調査ですが、同じ調査では63.9%が「地図上の口コミ評価」をお店選びの参考にすると答えています。地図はもう、道順を調べるだけの道具ではありません。その場所に表示される情報・写真・クチコミを見て「ここを選ぶかどうか」を判断する画面です。宿も例外ではなく、地図上の見え方がそのまま比較の材料になります。

予約の決め手は、クチコミと写真。

では、宿泊の予約そのものでは何が見られているのか。店舗支援サービスを運営するmov(訪日ラボ)が、直近1年以内に国内で宿泊をした20〜50代600人に行った「宿泊予約における口コミの影響力調査」(2025年公表)では、宿泊予約で口コミを「参考にする」人は約91%にのぼりました。10人のうち9人は、予約の前に誰かの声を確かめています。

約91%

宿泊予約で口コミを「参考にする」と答えた人の割合

出典:mov(訪日ラボ)「宿泊予約における口コミの影響力調査」(2025年公表・n=600)syncad.jp

写真の影響はさらに直接的です。同じ調査では、宿の写真が予約の意思に「影響する」と答えた人は90%以上。うち46.8%は「非常に影響する」と答えています。クチコミの文章で信頼を確かめ、写真で「泊まりたいかどうか」を決める——予約ボタンが押される前に、比較はほぼ済んでいるとも言えます。

46.8%

宿の写真が予約の意思に「非常に影響する」と答えた人。「影響する」を合わせると90%以上

出典:mov(訪日ラボ)「宿泊予約における口コミの影響力調査」(2025年公表・n=600)syncad.jp

宿は、SNSと地図で見つけられ、クチコミと写真で比べられている。予約サイトは「選ばれた宿」を予約する場所になりつつあり、その手前の入口をどう整えるかが、宿の集客の土台になる。

空室の時代こそ、「予約サイトの手前」を整える。

冒頭の通り、2025年の旅館の客室稼働率は38.4%(速報値)。裏を返せば、6割以上の部屋がその日空いたままです。ここまでのデータが示すのは、その部屋を選んでもらう入口が、予約サイトの中だけにはないということです。データからの示唆として、優先順位を整理します。

  1. Googleビジネスプロフィール(地図上の宿情報)を正確に保つ。所在地・チェックイン/アウト・電話・公式サイト・設備の情報を最新に。93.7%が使う地図での見え方が、宿の第一印象になる。
  2. 写真を「泊まる人の目」で揃える。客室・風呂・食事・館内・外観。予約の意思に90%以上が影響を受ける写真は、地図でも予約サイトでも共通の判断材料になる。
  3. クチコミに丁寧に返信し、感想をいただける導線をつくる。約91%が参考にする声は、消したり隠したりするのではなく、返信と改善で応える。
  4. Instagramなど写真起点のSNSで発信する。20代の49.1%が情報源にする場所に、宿の「泊まりたくなる瞬間」を置いておく。
  5. 出会いから予約までを迷わせない。地図やSNSで宿を知った人が、公式サイトや予約ページまで迷わず進める導線を確かめる。

要点はシンプルです。お客様は、予約サイトを開く前に、地図とクチコミ・写真で宿を選び始めています。ならば整えるべきは、その手前の入口。特別な施策ではなく、いま宿を探している人に見つけてもらい、比べる材料をきちんと見せるための、基本の整備です。

Sources / 出典

  1. mov(訪日ラボ)「宿泊予約における口コミの影響力調査」(2025年公表・n=600・直近1年以内に国内宿泊した20〜50代・宿泊予約で口コミを「参考にする」約91%/宿の写真が予約意思に「影響する」90%以上=「非常に影響する」46.8%・syncAD掲載・2026-07-10閲覧) — https://syncad.jp/news/89710/
  2. ソーシャルデータバンク「地図アプリに関するアンケート調査2024」(2024/3公表・地図アプリ利用者1,000人中937人(93.7%)がGoogleマップを利用/63.9%が地図上の口コミ評価をお店選びの参考・宿泊に限らない一般調査・2026-07-10閲覧) — https://linestep.jp/2024/03/29/survey-map-application/
  3. 楽天インサイト「旅行に関する調査」(2025/4/25公表・n=1,000・旅行に関する情報の入手先は旅行予約サイト28.4%/Instagram26.4%/動画サイト24.6%・20代のInstagramは49.1%・2026-07-10閲覧) — https://insight.rakuten.co.jp/report/20250425/
  4. 観光庁「宿泊旅行統計調査(2025年・年間値(速報値))」(2026年公表・旅館の客室稼働率38.4%※速報値・2026-07-10閲覧) — https://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_00075.html

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