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飲食 / AI検索

AIに「近くの美味しい店」を
聞く時代が始まった。

Nest Lab飲食 / AI検索2026.07.12出典3件

AIが提案した飲食店に「2回に1回は行く」と答えた人は6割近く

「今夜、この近くで美味しい店ある?」——その質問の相手が、検索エンジンからChatGPTなどの生成AIに変わり始めています。業種を問わない全国調査では、検索のときに生成AIを使う人は37.0%。飲食に目を向けると、AIツール経由で飲食店を知る人が1割を超え、検索段階でAI検索を使う人は約15%という実測が出てきました。さらに、AIが提案した店に「2回に1回は行く」と答えた人は6割近くと、Instagram・TikTok・インフルエンサー経由(50%未満)を上回ります。本記事では、飲食店の「選ばれ方」がどこまでAIに動いたのかを、公開されている調査データで整理します。

検索そのものが、生成AIに移り始めた。

まず前提となる、検索行動全体の変化です。サイバーエージェントの研究組織「GEOラボ」が全国10〜60代9,278名に行った調査(2026年3月公表)では、検索のときに生成AIを利用する人は37.0%。前回調査の31.1%から5.9ポイント増え20代では初めて過半数を超えました。これは飲食に限らない、業種を問わず全体の数字ですが、「調べる」という行動の入口そのものが動いていることを示しています。

37.0%

検索時に生成AIを利用する人の割合(業種を問わず全体・前回31.1%から+5.9pt・全国10〜60代9,278名)

出典:サイバーエージェント GEOラボ「生成AIのユーザー利用実態調査 第三弾」(2026/3公表)cyberagent.co.jp

注目したいのは、AIの答えが「読んで終わり」になっていないことです。同調査では、AIのおすすめがきっかけで商品やサービスを購入・利用した経験がある人は47.5%。AIの回答に表示されたURLをクリックした人は54.4%、おすすめされたものをさらに自分で検索した人は69.0%にのぼりました。AIの答えは、次の行動の起点になり始めています。

AIのおすすめ・回答をきっかけにした行動(同調査)

おすすめをさらに自分で検索69.0%
AI回答上のURLをクリック54.4%
おすすめきっかけで購入・利用47.5%

出典:サイバーエージェント GEOラボ「生成AIのユーザー利用実態調査 第三弾」(2026/3公表) cyberagent.co.jp

飲食店選びにも、AIが入り始めている。

では、飲食店に限るとどうでしょうか。飲食店を運営するCOLLINSが、一人3,000円以上の外食を3か月に1回以上する全国20〜60代1,049名に行った「飲食店の選び方に関するアンケート2026」(2026年2月公表)では、店を「知る」きっかけとしてChatGPTなどのAIツール経由が1割を超えました。さらに、気になる店を「調べる」段階では、AI検索を使う人が約15%にのぼります。

約15%

飲食店を「調べる」段階でAI検索を使う人の割合(一人3,000円以上の外食を3か月に1回以上する全国20〜60代1,049名)

出典:COLLINS「飲食店の選び方に関するアンケート2026」(2026/2公表・n=1,049)prtimes.jp

もちろん、現時点の主流はまだ検索・地図・SNSです。認知の1割超・検索の約15%はいずれも概数であり、正確な値や設問の詳細はリンク先の調査をご確認ください。それでも、飲食店の「知られ方・調べられ方」の選択肢にAIが実際に入り始めたことを示す実測値として、押さえておきたい変化です。

AIが提案した店には、実際に行っている。

この調査で最も注目したいのは、「提案から来店へのつながり」です。同じCOLLINSの調査では、AIが提案した飲食店に「2回に1回は行く」と答えた人が6割近くにのぼりました。一方、Instagram・TikTok・インフルエンサー経由で知った店について同じ頻度で行くと答えた人は50%未満にとどまります。AI経由で店を知る人はまだ多数派ではないものの、提案が来店に結びつく割合ではSNS経由を上回った——これがこの調査の示すポイントです。

6割近く

AIが提案した飲食店に「2回に1回は行く」と答えた人の割合(Instagram・TikTok・インフルエンサー経由は50%未満)

出典:COLLINS「飲食店の選び方に関するアンケート2026」(2026/2公表・n=1,049)prtimes.jp

背景として考えられるのは、提案のかたちの違いです。検索やSNSでは、ずらりと並ぶ候補から自分で絞り込みます。一方AIには「近くで、静かで、一人でも入りやすい店」のように条件を言葉で伝えると、絞り込まれた候補が返ってきます。対話を通じて自分の条件に合わせて選ばれた提案は、そのまま行動につながりやすい——という解釈ができます。

「AIの提案が実際の行動につながる」傾向は、飲食以外でも確認されつつあります。エクスクリエの調査(2026年5月公表)では、生成AIを月1回以上使う人のうち買い物でAIを活用する人は69.9%(n=1,190)。さらにそのうち61.3%が実際に購入まで至った(n=832)と報告されています。

お客様の一部は、もう「どこで食べるか」をAIに聞き、提案された店へ実際に足を運んでいる。人数はまだ少なくても、提案が来店へつながる割合は高い。

打ち手は、「AIに引用・推薦されやすい材料」を整えること。

では、店側には何ができるのでしょうか。AIの回答は、公式サイト・地図上の店舗情報・クチコミなど、公開されている情報をもとに組み立てられます。どの店を挙げるかを店側が直接操作することはできず、「AIに載せる」ことを確約する方法はありません。できるのは、AIが参照したときに引用・推薦されやすい材料を、公開情報として整えておくことです。

  1. 基本情報を正確に、最新に保つ。公式サイトとGoogleビジネスプロフィールの店名・所在地・営業時間・メニュー・価格帯を揃える。媒体ごとに情報が食い違っていると、正しく紹介されない原因になる。
  2. 「どんな店か」を言葉で公開しておく。得意な料理、向いている使い方(一人・家族・記念日など)、こだわりを、写真だけでなくテキストで書いておく。文章として存在する情報が、店を説明する材料になる。
  3. 第三者の声(クチコミ)を日常的に積み上げる。星・件数・内容は、来店客だけでなく、公開情報を参照する仕組みにとっても「他者からの評価」を示す材料になる。
  4. 従来の入口も並行して維持する。認知1割超・検索約15%という数字は、裏を返せば大半のお客様がまだ検索・地図・SNS経由ということでもある。AI対応は、既存の入口の整備と両輪で進める。

数字が示しているのは、劇的な断絶ではなく、選ばれ方の静かな変化です。慌てて何かに飛びつく必要はありません。ただ、基本情報・言葉・クチコミという「AIに引用・推薦されやすい材料」は、いずれも今日から費用をかけずに整え始められます。「AIに聞く時代」の入口に立ついま、準備しておく価値のある基礎工事です。

Sources / 出典

  1. サイバーエージェント GEOラボ「生成AIのユーザー利用実態調査 第三弾」(2026/3/5公表・全国10〜60代9,278名・業種を問わない一般調査・検索時の生成AI利用37.0%=前回31.1%から+5.9pt/20代は初の過半数超え/同調査でAIのおすすめきっかけの購入・利用経験47.5%・AI回答上のURLクリック54.4%・おすすめをさらに自分で検索69.0%・2026-07-12閲覧) — https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=33041
  2. COLLINS「飲食店の選び方に関するアンケート2026」(2026/2/24公表・一人3,000円以上の外食を3か月に1回以上する全国20〜60代1,049名・ChatGPT等AIツール経由で飲食店を知る人10%超/調べる段階でAI検索約15%/AI提案の店に「2回に1回は行く」6割近く=Instagram・TikTok・インフルエンサー経由は50%未満・PR TIMES掲載・2026-07-12閲覧) — https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000135874.html
  3. エクスクリエ「日常生活・買い物における生成AI活用実態調査(2026年)」(2026/5/15公表・生成AI月1回以上利用者のうち買い物で活用69.9%=n=1,190/うち実際に購入まで至った人61.3%=n=832・2026-07-12閲覧) — https://www.excrie.co.jp/report/generativeai-lifestyle-survey-202605

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