子どもの塾や習い事を、保護者はどう選んでいるのか。いまや答えは「検索して、比べて、近さで決める」です。第一子が塾を探し始めた保護者のうち、44%が地図サービスで塾を探し、入塾前にGoogleマップを見た保護者は65%。そして入会の決め手として最も多いのは「場所の近さ・アクセスの良さ」48.4%でした。ネット検索とGoogleマップに情報が出てこない教室は、そもそも比較の土俵に上がりません。本記事では、保護者の教室選びの実態を公的性の高い調査データで整理します。
保護者が塾情報を集める入り口は、すでにインターネットです。Ameba塾探しが小中高生の子どもがいる保護者3,090名に行った調査(2021年4月)では、塾選びで参考にしたものの1位は「インターネット検索」で約45%。ママ友など「親同士の口コミ」の約36%を上回りました。かつて主役だった口コミより、まず自分で検索する保護者が多いという結果です。
45%
塾選びで参考にしたもの、1位は「インターネット検索」(約45%)。「親同士の口コミ」約36%を上回った
出典:Ameba塾探し「お子さまの学習塾に関するアンケート」(2021/4・保護者3,090名)juku.ameba.jp
そして検索の中心は「地図」に移っています。Google ビジネス プロフィール運用支援のカンリーが、直近2年以内に第一子が塾に通い始めた保護者を対象に行った調査(2025年4月公表)によると、塾探しを地図サービスから始めた保護者は44%、複数の塾を比較検討する段階でも45%が地図サービスを利用していました。さらに入塾前にGoogleマップを見た保護者は65%にのぼります。「地域名+塾(習い事名)」で検索し、地図に並んだ候補を比べる——これが標準的な探し方になっています。
塾探しでの地図サービス・Googleマップの利用(第一子が塾に通い始めた保護者)
出典:カンリー「塾探しの実態調査」(2025/4公表) prtimes.jp
これは塾に限りません。習い事は生活に深く根づいており、ベネッセ教育情報が小学生とその保護者3,096組に行った調査(2024年2月)では、有料の習い事をしている小学生は70%。人気1位は水泳(31%)で、月あたりの平均費用は16,676円でした。多くの家庭が毎月お金をかけて通わせる以上、「どこにするか」を検索と比較で慎重に選ぶのは自然な流れです。
見つけたあと、保護者は必ず中身を比べます。前掲カンリーの調査では、Googleマップを見た保護者がクチコミを「重視する」「まずまず重視する」と答えた割合は88%。Googleマップを見る目的も「立地の確認」49%、「詳細情報の確認」43%と、場所と中身の両方を確かめるために使われていました。地図に載っているだけでは足りず、クチコミと情報の中身まで見られているということです。
88%
入塾前にGoogleマップを見た保護者のうち、クチコミを「重視する/まずまず重視する」と回答した割合
出典:カンリー「塾探しの実態調査」(2025/4公表・立地確認49%/詳細確認43%)prtimes.jp
習い事全般でも同じ構図です。コエテコ総研 byGMOが習い事経験のある未就学児〜中学生の保護者2,374名に行った調査(2022年6月)では、教室を検討する段階で「公式サイトを見た」が30.2%、「クチコミサイトを見た」11.2%、「比較・まとめサイトを見た」6.1%。教室を知ったきっかけも「友人のクチコミ」54.2%に加え、「実際に教室を見かけた」が40.1%と高い水準でした。人づての評判と、自分の目で見た情報・ネット上の情報を突き合わせて比べているのが実態です。
保護者は「知っている教室」から選ぶのではなく、検索して並んだ候補を、口コミ・料金・雰囲気で比べて選ぶ。情報が出てこない教室は、比較の土俵にすら乗らない。
裏を返せば、公式サイトやGoogleマップに情報がない教室は「候補から外れる」ということです。募集チラシを配っても、保護者はその教室名を検索し、地図で場所を確かめ、口コミを読んで判断します。その一連の確認の中で、写真も説明も口コミも乏しい教室は、比較の途中で静かに脱落していきます。
では、比べたうえで何が決め手になるのか。コエテコ総研 byGMOの調査で、習い事の入会の決め手として最も多かったのは「場所の近さ・アクセスの良さ」48.4%。次いで「子どもの希望」41.4%、「価格」32.2%と続きます。子ども本人の気持ちや料金より、まず「近くて通いやすいか」が選ばれています。
習い事の入会の決め手(複数回答・上位)
出典:コエテコ総研 byGMO「子どもの習い事に関する調査」(2022/6・保護者2,374名) prtimes.jp
「近さ」が効くのは、通うのが子どもだからです。前掲カンリーの調査でGoogleマップを見る目的の1位が「立地の確認」49%だったのも、この裏返しといえます。送り迎えの負担、子どもが自分で通える距離——保護者は地図上で「うちから通えるか」を真っ先に確認します。だからこそ、地図に正確な場所とアクセスが載っていることが、候補入りの前提になります。
習い事の裾野の広さも見逃せません。栄光ゼミナールが小・中・高校生の保護者3,598名に行った調査(2025年1月)では、これまでに習い事の経験が「ある」と答えた小学生保護者は99.2%。ほとんどの家庭が、どこかのタイミングで「教室を探して選ぶ」という行動を経験しています。塾・スクール・習い事にとって、検索と地図と口コミで比べられる場面は、例外ではなく日常です。
ここまでの調査結果を踏まえると、塾・スクール・習い事が「候補に入り、選ばれる」ための打ち手には、自然と順番が見えてきます。
いずれも派手な広告ではなく、「検索・地図・比較の場面で、正しく見つかり、正しく伝わる」ための地道な整備です。保護者が検索し、地図で確かめ、口コミで比べるという行動が定着したいま、教室選びは「知られているか」ではなく「調べたときに情報が出てくるか」で決まりつつあります。子どもと保護者に関わる情報だからこそ、誇張のない正確な発信が、そのまま信頼につながります。
その教室は、
検索と地図で見つかりますか。
「地域名+習い事名」で検索したとき、Googleマップ・公式サイト・口コミが保護者にどう見えているか。教室選びの観点から、いまの見つかり方・比べられ方を無料で診断し、優先順位をレポートにしてお届けします。