大切な子どもを預ける教室や塾を選ぶとき、保護者はまず「そこに通った人の声」を探します。塾を知ったきっかけの1位は「知人・友人の口コミ」で47.0%。ネット上の口コミを参考にする保護者は約72%に上ります。月謝も立地も大事ですが、最後に不安を埋めるのは第三者の評判です。本記事では、教育・習い事分野で「クチコミと評判」がどれだけ選択を左右しているかを、公的データと大手調査で整理します。
スクール向け業務管理アプリ「Comiru」を運営する株式会社POPERが、学習塾に通う小・中学生の保護者300人に「現在通っている塾を知ったきっかけ」を尋ねた調査(2022年4月〜5月)では、最も多い回答が「知人・友人の口コミ」で47.0%。3位にも「ネットの口コミ」28.3%が入り、教室の存在を知る入り口として「口コミ」が上位を占めました。広告や看板より先に、まず人の評判が届いているという構図です。
47.0%
通っている学習塾を知ったきっかけの1位「知人・友人の口コミ」。3位「ネットの口コミ」28.3%と、口コミが上位を占めた
出典:株式会社POPER「保護者と学習塾の意識調査」(2022/5発表・保護者300人)prtimes.jp
そして情報源は、リアルの口コミからネットへと広がっています。Ameba塾探しが小中高生の子を持つ保護者3,090人に行った調査では、塾選びで「インターネット上の口コミを参考にする」保護者が約72%、「友人や子ども同士の口コミを参考にする」保護者が約81%。塾を探すときに「インターネット検索をした」人が約45%と、「親同士の口コミ」(約36%)を上回りました。ママ友のつながりに加えて、ネット上の第三者の声も同じ土俵で比較される時代です。
塾選びで口コミを参考にする保護者の割合(複数回答)
出典:Ameba塾探し(CyberOwl)「塾選びに関する調査」(2024/10公表・保護者3,090人) juku.ameba.jp
手間を惜しまない姿勢も特徴です。Ameba塾探しの別調査(保護者614人)では、「子どもの塾選びに労力を惜しまない」保護者が62.4%(約6割)。子どもの学びを託す相手だからこそ、保護者は時間をかけて調べ、比べ、複数の声を突き合わせて判断しています。
なぜ教室選びでこれほど口コミが効くのか。教育・習い事は、申し込む前に品質を確かめにくい「体験してみないと分からないサービス」だからです。指導は丁寧か、子どもは楽しく通えるか、先生は信頼できるか——パンフレットの実績だけでは分からない部分を、先に通った人の体験談が補います。これは教育に限らず、消費全体で確認できる傾向です。
消費者庁「令和5年度 消費者意識基本調査」(2024年6月公表、インターネット利用者4,439人)によると、「口コミや評価が高い商品・サービスを選ぶ」に当てはまると答えた人は70.1%で、9項目中で最も高い割合でした。年齢層別では十代後半〜20歳代で約9割にのぼり、子育て世代を含む幅広い層で口コミが選択の基準になっています。
70.1%
「インターネット上の口コミや評価が高い商品・サービスを選ぶ」に当てはまると回答した人の割合(9項目中で最多)
出典:消費者庁「令和5年度 消費者意識基本調査」(2024/6公表・回答者のうちネット利用4,439人)caa.go.jp
教室選びで口コミが重視されるのは、感想ではなく合理です。体験するまで質が見えないサービスほど、先に通った人の評価が「預けても大丈夫か」の判断材料になります。
だからこそ、教室にとってGoogleのビジネスプロフィールや口コミ欄は「見られる場所」です。保護者が地図アプリや検索で教室名・地域名を調べたとき、そこに体験に基づく具体的な声と★評価が並んでいるかどうかが、問い合わせや体験申し込みの入り口になります。声が一件もない教室は、選ぶ側から見れば「情報が出てこない教室」と映りかねません。
口コミには、良い評価だけが並ぶわけではありません。ここで差がつくのが、否定的な声への向き合い方です。前掲の消費者庁調査では、「評価の点数が高くても、否定的な口コミを見て購入をためらうことがある」に当てはまる人が63.9%。良い評価が多くても、たった一つの気になる声で足が止まる人が6割を超えます。ネガティブな口コミを放置することの機会損失は、決して小さくありません。
インターネット上の口コミに対する消費者の意識(当てはまる割合)
出典:消費者庁「令和5年度 消費者意識基本調査」(2024/6公表) caa.go.jp
ただし、否定的な声は「消すもの」ではなく「応えるもの」です。全国の男女400人を対象にした口コミ影響力調査(2025年12月公表)では、買い物・店選びで口コミを参考にする人が94%、そして「ネガティブな投稿への企業の返信をチェックする」人が67%に上りました。読む側は、悪い評価そのものより、その後に運営者がどう向き合ったかを見ています。指摘を受け止め、事実を確認し、改善や説明を丁寧に返す。その一つの返信が、他の保護者に対して「ここは誠実に対応する教室だ」という信頼のメッセージになります。
67%
ネガティブな口コミ投稿に対する「企業からの返信」をチェックすると回答した人の割合。読者は対応の姿勢を見ている
出典:口コミ影響力調査(2025/12公表・全国10〜70代400人)news.yahoo.co.jp
教育・習い事は、効果や合格を保証する表現(「必ず伸びる」「合格保証」等)を避け、事実に基づいて信頼を積み上げる分野です。誇張ではなく、第三者の声を正直に見える化することが、保護者の不安に応える近道になります。ここまでのデータから導かれる優先順位は次のとおりです。
教室選びで保護者が探しているのは、うまい宣伝文句ではなく「安心して預けられる根拠」です。第三者の声を正直に集め、良い声も気になる声も誠実に扱う——その積み重ねが、次の保護者に選ばれる理由になります。これは販促のテクニックである以前に、子どもを預かる事業者としての信頼づくりそのものです。
その教室の評判、
保護者にはこう見えています。
Googleのクチコミ・★評価・返信の状態が、いま保護者にどう見えているか。教室選びの入り口を無料で診断し、増やし方と誠実な対応の優先順位をレポートにしてお届けします。