初めての整骨院・整体院・鍼灸院を訪ねる前、お客様はスマートフォンで「星とクチコミ」を確かめています。業種を問わない店舗全般の調査では、初めて行くお店のクチコミを確認する人は計約9割、評価が良くないと77.5%が来店を避けるという結果が出ています。見られているのは星の数(59.3%)・内容や件数(55.6%)・写真(50.0%)、そしてネガティブなクチコミへのお店の返信(67%)まで。本記事では施術の中身には踏み込まず、「探され方・選ばれ方」に絞って、治療院が整えるべき正確で誠実な情報発信を、公開されている調査データで整理します。
まず、来店前の「事前確認」がどれほど当たり前になっているかです。クチコミサイトと地図アプリの利用動向を調べたmovの調査(2022年・n=1,240。業種を問わない消費者全体の調査で、少し前の実施である点は差し引いて読んでください)では、初めて行くお店のクチコミを確認する人は、程度の差はあれ計約9割(48.8%+42.3%)にのぼりました。初めての場所ほど、行く前に確かめたい——身体に直接触れる施術を受ける治療院選びは、まさにその典型的な場面です。
9割
初めて行くお店のクチコミを確認する人の合計(約9割=48.8%+42.3%)。業種を問わない消費者全体の調査
出典:mov「口コミサイト・地図アプリ利用動向意識調査」(2022年・n=1,240)prtimes.jp
同じ調査では、評価が良くないお店には「行くのを避ける」と答えた人が77.5%でした。ここで大切なのは、これを「腕の良し悪しの評価」と読まないことです。施術内容がどうであれ、画面上の情報が整っていなければ、来院の前の段階で候補から外れてしまう——つまり、本来届くはずだった情報が届かないことによる「機会のずれ」が起きている、という話です。
77.5%
評価が良くないお店には「行くのを避ける」と答えた人の割合(業種を問わない消費者全体・2022年調査)
出典:mov「口コミサイト・地図アプリ利用動向意識調査」(2022年・n=1,240)prtimes.jp
では、クチコミの「どこ」が見られているのか。ニュートラルワークスの調査(2025年5月・首都圏20〜50代n=550。飲食店・美容室・病院などを含む店舗全般が対象)では、クチコミで特に見るポイントは「星の数」59.3%・「内容や件数」55.6%・「写真」50.0%の順でした。点数だけでなく、書かれている中身・積み上がった件数・写真まで、半数以上の人がセットで確かめています。
クチコミで特に見るポイント(店舗全般・複数回答)
出典:ニュートラルワークス「店舗探しの検索行動に関する調査」(2025/5実施・n=550) prtimes.jp
星の「目安」を示す調査もあります。エフェクチュアル調べでは、星が3点未満のお店には「行くのをやめる」と答えた人が計61.9%でした。ただしこれは2021年公表・n=330と、時期がやや古く標本も小さい調査です。数字そのものを厳密な基準と捉えるのではなく、「星が低いままだと、見た人の相当数がその先へ進まない」という傾向として参考にしてください。
61.9%
星3点未満のお店には「行くのをやめる」と答えた人の合計 ※2021年公表・n=330の小規模調査のため参考値
出典:エフェクチュアル調べ(2021/4公表・n=330)prtimes.jp
隣接する業態でも、同じ構図が確認できます。ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2024年上期」のコラムによれば、リラクゼーションサロンに初めて来店した人が重視した点の1位は「ネットの口コミ」でした(割合の記載はなく順位のみ)。整骨院・整体院・鍼灸院と探され方が近い業態でも、初回の判断材料としてクチコミが最上位に挙がっています。
さらに近年の調査は、読まれているのがクチコミ本文だけではないことを示しています。LeveL.Lの実態調査(2025年11月実施・n=400・業種を問わない消費者調査)では、何かを選ぶときにクチコミを参考にする人は93.75%。そしてネガティブなクチコミを見たとき、お店側の返信を見る人は67%(「必ず見る」19.75%+「時々見る」47.25%)にのぼりました。低い評価や厳しい声がついたとき、読み手の目は「お店がどう応えたか」に向かう、ということです。
67%
ネガティブなクチコミへの「お店側の返信」を見る人の割合(必ず見る19.75%+時々見る47.25%)
出典:LeveL.L「口コミが購買や集客に与える影響」実態調査(2025/11実施・n=400)prtimes.jp
治療院にとって、返信は投稿者一人とのやりとりでは終わりません。返信はクチコミと並んで公開され、これから院を選ぼうとしている人への「説明」として読まれます。感謝は簡潔に、指摘には言い訳をせず、事実の確認と受け止めを落ち着いた言葉で書く。この積み重ねが、初めての人が来院前に感じる不安を静かに埋めていきます。
新規のお客様は、予約の前に「星・件数・写真・返信」でお店を見ている。治療院にできる準備は、その一つひとつを正確で誠実に整えておくことに尽きる。
ここまでのデータを踏まえると、治療院がクチコミ時代に取り組むべきことは、派手な宣伝ではなく「見られている項目を、正確に・誠実に整える」ことです。優先順位を整理します。
要点はシンプルです。新規のお客様は「星とクチコミ」からやって来て、返信まで読んでいる。ならば治療院がやるべきは、いま探してくれている人に正確な情報がきちんと届くようにする、基本の整備です。特別な仕掛けは要りません。画面の向こうの一人に、院の事実を誠実に見せること——そこからすべてが始まります。
あなたの院の「星・クチコミ・返信」、
いまどう見られていますか?
Googleマップ上の星評価・クチコミの件数・写真・返信の状況が、初めてのお客様にどう見えているか。治療院の情報発信という観点から無料で診断し、整えるべき優先順位をレポートにしてお届けします。